アビエイター 演技力にたじたじ
◆レンタルDVDにて鑑賞。DVI-D接続,1080i。5.1chドルビーデジタル音声。
◆オスカーに縁が薄いマーチン・スコシージ監督のイーストウッドにオスカーを持って行かれた作品。
◆何と言っても,ディカプリオの演技の凄さに驚く。潔癖性で常軌を逸し,何度も同じ事をつぶやく異常な姿は鬼気迫るものがある。「ギルバート・グレイプ」の障害をもつ少年の演技も同様にすばらしかったから,根っからの演技派なのである。「タイタニック」ではこの底力が全然出ていない。そういう点でも,本作は彼の演技力を十全に見せてくれることで価値がある。
◆異常かと思うと,公聴会での大演説で,相手政治家をこてんこてんにやっつける場面は,実に小気味よい。この二重性が不気味でもある。
◆サラウンド感はふつうというところ。偵察機の初飛行で飛行機が人家に落下するところはなかなか。
◆天才の苦悩と喜びを感じられる佳作だ。
◆2人のケイト。ブランシェットとベッキンセールは対照的な美しさだが,ブランシェットのセレブさ,知性,苦しみはより印象的。