キャメロン・クロウに浸る 「エリザベスタウン」と「あの頃ペニーレインと」 | 星空シアター

キャメロン・クロウに浸る 「エリザベスタウン」と「あの頃ペニーレインと」

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
エリザベスタウン

◆「エリザベスタウン」をレンタルDVDで鑑賞。1080i。DVI-D接続。弟のドルフィンにて。

◆「あの頃ペニーレインと」をBS2をHDD録画で鑑賞。


◆キャメロン・クロウ監督作品に浸った黄金週間であった。両作品に共通するすばらしさは,そのBGMの選曲である。元ロック評論家のキャメロン・クロウ監督ならでは。さっそく,「エリザベスタウン」のサントラをタワーレコードでさがす。何と,1枚のCDに入りきらず,Vol2まで出ている。2枚とも購入。車の中のBGMとして最適である。「エリザベスタウン」「ペニーレイン」両作品に印象的なのはエルトン・ジョンの曲だ。「ペニーレイン」では,仲違いしたバンドメンバーがツアーバスの中でこのエルトン・ジョンの曲に合わせて全員が歌い出し,再び友情を取り戻すという感動的な場面で使われる。若々しいエルトン・ジョンの歌声は本当に素晴らしい。


◆キャメロン・クロウはヒロインを実に魅力的に描く。「エリザベスタウン」のキルスティン・ダンスト(実はこの人目当てでレンタルしたのだ)は,主人公を再生する女神として実に魅力的である。自作のCDとガイドブック。ファンタジックだが,だからこそ破滅して主人公に息をふきかえさせる。

 「ペニーレイン」ことケイト・ハドソンは自分探しの夢の途中だが,たゆたうようなつかみ所のない存在は魅力的だし,自らの道を見いだした時の笑顔も忘れられない。「ペニーレイン」では,主人公が自分の道を見いだすと共に,ペニーレインもまた人生の希望を見いだす物語だ。希望にあふれて終わる両方の物語はさわやかである。これは映画の一つの方向性である。


◆キルケゴールは言う。「死に至る病とは『絶望』である」と。キャメロン・クロウの希望あるエンディングに大賛成である。

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
あの頃ペニー・レインと デラックス・ダブル・フィーチャーズ