蝋人形の館 明るいホラーダークキャッスル | 星空シアター

蝋人形の館 明るいホラーダークキャッスル

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蝋人形の館 特別版

◆レンタルDVDにて鑑賞。480P。ドルビーデジタル5.0ch音声。


◆R・ゼメキスの「ダークキャッスル」レーベルのホラー。B級ホラー映画の心を,A級映画の予算で制作するダークキャッスル。ゆとり故か,その画調は明るいホラーとなる。そこに賛否は分かれよう。


◆さて,「蝋人形の館」。原題は「House of Wax」だから,「蝋の館」が直訳。しかし,「蝋人形の館」の方がおどろおどろしくて正解。館全体が蝋でできており,それがクライマックスとなる。そういう意味では,原題の通りである。


◆キャストを知らずに,借りたがなんとヒロインはエリシャ(24のキム)カズバートではないか!一気に観る気が高まる。エリシャはタンクトップで汗だくで戦う女を熱演。クライマックスでビンセント(殺人蝋細工師)を説得しようとするところでは,頭のよさを垣間見せて,キムが重なったなあ。もちろん豊かな胸は今回も魅力的。


◆エリシャがニッパで人差し指を切られたり,かなりの残虐シーンが出てくるので,子どもには見せられない。


◆シャム双生児を切り離したことが悲劇の始まりであり,クライマックスで再び兄弟が重なり合うところは印象深い。主人公のカーリー(エリシャ)とニックも双生児であり,双生児が双生児の悲惨な事件に終止符をうつという構造はおもしろい。双生児というのは何か不思議な切り離せないラインでつながっているのかもしれない。思い出すのは,デ・パルマの「悪魔のシスター」。血のにおいたっぷりの中に,コミカルなラストが不思議だった。塚本晋也のズバリ「双生児」というのもあった。あまり,ぱっとしなかった。


◆久しぶりのホラーだったので,楽しめた。ヒロインの力が大きいかな。今後も明るいホラー「ダークキャッスル」に期待したい。