ヴィレッジ 役者はそろった・・・だが | 星空シアター

ヴィレッジ 役者はそろった・・・だが

ポニーキャニオン
ヴィレッジ

◆レンタルDVDにて鑑賞。1080i出力。ドルビーデジタルEX音声!

◆どんでん返しが持ち味の,Mナイト・シャマラン監督作品。本作もやはり,そのどんでん返しが最大かつ唯一の見せ場。


◆脇を固める役者がすごい。ウイリアム・ハート,シガニー・ウィーバー,そしてエイドリアン・ブロディ(キングコング)が重要な汚れ役を演じる。おっと,忘れていた。ホアキン・フェニックス。しかし,十分に彼らのキャラ立てができていない。特にシガニーはただのおばさんである。ホアキンも印象薄い。ああ,もったいない。


◆さらに,前半の物語は淡々としており,寝てしまう。100年前に観客を閉じこめながら,なおかつそこでもドラマが欲しい。どんでん返しのために映画のすべてがつぎ込まれてしまうのはあまりにもったいない。


◆音声はドルビーデジタルEXを奢り,サラウンドバックが加わるが,ことさらに感心するサラウンドシーンも記憶にない。(家のセッティングが,三管プロジェクターの後方にサラウンドバックスピーカーがあるので,かんがえなくちゃあいけないなあ)


◆どんでん返しは,むろん「へぇー」と感心させられるが,精神としては「逃避」である。後ろ向き。そこにヒロインは無意識に闘いを挑むわけだが,最後はまた元の鞘に収まり,「逃避」村は続く。人間,戦ってこその人生ではないか,その中にこそ成長がある。いや成長のために困難は用意されているのだ。