船を下りたら 彼女の島 島の夕日の美しさ | 星空シアター

船を下りたら 彼女の島 島の夕日の美しさ

東宝
船を降りたら彼女の島

◆BS-hiハイビジョン放送をHDD録画で鑑賞。32インチ直視管モニター。2ch音声。

◆「がんばっていきまっしょい」の磯村一路監督の愛媛シリーズ。


◆ハイビジョンで見る島の自然の美しさは格別。この風景がたぶん主人公であるが,そこにマリッジ・ブルー,小学校時代の淡い恋,鶴姫伝説などをほんのりと配して,落ち着いたほっとする作品に仕上がっている。


◆登場する誰もが感情をむき出しにしないで,静かに語る。あるいは,大杉蓮のように,語ることすらせず,じっと美しい海を見ている。それらが,映画の落ち着いた雰囲気を作り出す。ああ,こんな映画もあるんだなあ。


◆主人公の婚約者が島に来て,言う。「なんで彼女が明るくてあったかいのか不思議でした。でも,ここに来て分かりました。こんな海を毎日みて育ったんですよね」どんな風景を見て育つかそれがそのまま教育になる。そんなこともあるのだろう。自分はどんなものを見て育ってきたのか。幼い頃に見てきた故郷の街は,いつ訪れても胸が痛くなるほどなつかしい。たぶん割にいいものを見て育ってきたのだろう。洋館,狭い路地,お寺,教会・・・。幸せに思う。