星空シアター -20ページ目

24セカンドシーズン5:00 キムの銃弾

◆24セカンドシーズンもいよいよ終末に近づいてきた。今回のエピソードでは,大統領罷免を中心としながら,やはりまだまだがんばる,謀略の象徴,元大統領夫人の狡猾さが描かれる。

◆しかし,私が最も印象に残ったのは,ついにキムが殺人を犯す場面である。虐待男に再び再会し狙われ,生命の危機に陥る。キムはジャックに電話し,ジャックは迷うことなく,相手を撃ち殺すことを指示する。とどめまで刺させる。ジャックの歩んだ後に屍の山あり(むろん,正義のためではある)。この悲しきDNAが娘へと受け継がれる。通常の親子ではありえない場面である。

◆キムの引き金を引く時の悲痛な表情が,見るものの心を揺さぶる。一線を越えてしまったキムはこれからどのような人生を歩んでいくのだろうか。

◆父と娘の愛情と戦慄とを同時に感じさせる,たぐいまれなストーリー展開である。

24セカンドシーズン3:00 男アルメイダここにあり

◆トニー・アルメイダ。メイソン亡き後,CTUのチーフに抜擢され,その重責故に,また自分がボスとなった気負い故に,当初ジャックと対立することになる。

◆しかし,ことの進展を見極めるうちに,必死の捜査を行うジャックを信じ,協力を再開していく。今回のエピソードでは,正義を貫くために,どんな脅しにも決してゆるがないトニーの男気が印象的だ。

◆くせ者キャリーの脅しに,上司シャペルを呼び,「話したいなら話せ,自分は脅しに屈したりしない」その心情を台詞なしで,首を「どうぞ話せ」とさっと動かす映像で表現し,キャリーがあわててしまう場面では,思わず「かっこいい」と私は両の拳を握りしめた。男トニー・アルメイダここにありだ。

◆写真は,上司シャペルの脅しにも,敢然と立ち向かい「じゃまならば,今すぐやめさせればいい」とはねつける。シャペルは出鼻をくじかれ,「今は後任者がいない」と引き下がる。喝采だ!

◆また,ミシェルとの間も急接近し,口づけを交わす場面では,戦場に燃える恋を彷彿とさせる。

AVフェアin佐賀県唐津

◆島からフェリーで1時間,バスで20分で隣県佐賀の唐津に着く。ここで,地元の電気店がAVフェアを開催する。14日も行われ,顔を出してきた。

◆シアターのブースでは,D-VHSで残したハイビジョン映像を次々と流し,その美しさを強調していた。たしかに,美しい。私は,D=VHSで残そうとは思わない(たぶん再度見ないだろうから)が,ウイークデイに放送されたBSデジタル各局の映画を一時保存できるHDDがほしいと考えている。

◆IOデータのRec-potがその候補である。160GBのHDDをもち,ハイビジョンで14時間程度録画できるだろう。一度見たら消してしまう。消したくないものはロックする機能もあるらしい。問題は,使い勝手である。EPGなどの予約などはできるのだろうか。調べてみたい。

◆さて,AVフェアに話を戻して,オーディオのブースでは,ん百万という話が飛び交う,ハイエンドの世界だが,耳の福にと長居した。

◆写真はアコースティック・アーツのアンプとディナウディオのブックシェルフスピーカー,大きいのは何だったけ。低域のしまりのよい音が出ていた。自分のよく聴くCDを持って行くのを忘れてしまった。残念!

◆午後は,呼子でイカの活き作り定食を食べ幸せな1日であった。

壱岐の島弦楽四重奏団練習11月13日

◆12月2日の宴会での本番を目指し,壱岐の島弦楽四重奏団の練習は続く。

◆11月13日の練習は,新たに手に入れた楽譜「冬のソナタ」と「瞳を閉じて(セカチュー)」でスタートした。両方とも,季刊弦楽器専門誌「サラサーテ」最新号の巻末に掲載されていたものである。

◆この2曲,編曲者が同じだが,この編曲がなかなかすばらしく,4つの楽器に上手に出番を割り振りながら,適度な複雑さを保ちつつ,なおかつ割に演奏しやすいものであった。

◆特に「瞳を閉じて」は弦楽によく合う感じで,メンバーにも好評であった。季刊誌「サラサーテ」に感謝!

◆続いて宮崎アニメから「となりのトトロ」を練習。これは,モーツアルトのディベルティメント風の編曲で,とても楽しいのだが,内声に細かい動きが多く,大変そうであった。「いつも何度でも」はもうオハコ状態になりつつあり,冒頭のビオラのメロディもろうろうと歌ってくれた。チェロにもメロディが回ってくるので,あわてずチェロらしくゆったりと歌いたいところだ。そのために,ポジションや指をきちんと確定したい。

◆クラシックではファーストヴァイオリン女史のご所望で,モーツアルトのF-durのディベルティメント1楽章を演奏。やはりモーツアルトは心地よい。天才の音楽に触れる喜びがある。

◆本番まであとわずか。4人のコンビネーションと弦楽器の響きの美しさを磨いていきたいものである。

宮廷女官チャングムの誓い イ・ヨンエいよいよ登場

◆BS2にて鑑賞。毎週楽しみにしている韓流歴史ドラマ。

◆第6話より,いよいよイ・ヨンエ様の登場だ。多くの女優たちの中でも,際だって肌の色が白く美しい。その笑顔はやさしく知性にあふれる。チャングム役には最適だ。

◆チャングムの工夫として,炭の使用がエピソードとして出てくる。今では常識だが,炭の脱臭効果を実験し,そのことが,皇女さまの食欲不振を解決することにつながる。つまり,チャングムの実験精神が功を奏するのが今回のストーリーの前半部である。そんな,研究肌のチャングムに,ドイツ文学を修めたヨンエ様のにじみ出す知性は,ぴったりはまる。

◆エピソードの後半は,チャングムの友であり,エリートのクニョンの失敗を,何とか助けようとする話だ。厳罰となる掟をやぶって,宮廷の外に出るチャングムとクニョン。途中ホームレスの村(?)に迷い込み,当時の貧富の差の大きさをさらりと表現している。

◆また,将来きっと物語に深く関わるであろう,剣士との出会いが描かれる。傷ついた剣士をほっておけず,手当をしたために,クニョンとの約束の時間に遅れ,とうとう宮廷で捕まってしまう。チャングムは宮廷を追放されるのか・・・。次回をお楽しみというところで終わり。

◆今回は,なんと言ってもヨンエ様登場に始まり,炭の効用,宮廷脱走,剣士との出会い,当時の庶民風俗の表現と,盛りだくさんで充実したエピソードであった。

◆で,評価は☆☆☆☆

さよなら500XJMK2

◆プロジェクターがドルフィンに代わり,しばらく眠っていた500XJMK2が,次のオーナーの元へ旅立っていった。私にとって初めての3管式プロジェクターであり,その調整は煩雑だったが,その分,好みの映像が出せたときには,喜びもひとしおであった。

◆シャープのP1という液晶プロジェクターから,500XJMK2に代わったときの,その画面の明るさ,発色の良さは感動的だった。当時は海外ソフトの画質が国内版よりよいということで,アマゾンあたりがら,外版を買いあさっていた。

◆カナダのショップでやっと見つけた,クライテリオンのリージョンフリー「七人の侍」。このすばらしいディスクを映し出してくれたのも,500XJMK2だった。菊千代の孤児を見つめて言う「あれは俺だ。あれは俺なんだ」に,涙したものだ。

◆新しいオーナーは東北の方である。宮沢賢治のふるさとで,また活躍してくれることを願っている。ありがとう500XJMK2。さようなら,500XJMK2。

グッバイ レーニン あふれる母への愛

◆DVDにて観賞。

◆共産主義は敗北した。これは一つの事実である。この映画を見終わって、共産主義を理想とし、それを誇りとしている人がいるということに気付かされる。我ら資本主義の国の人間からすれば、東欧というと、電気節約で町はいつも暗く、店には品物が少なく、国民も苦しく不便な生活をよぎなくされているという印象がある。しかし、その国の人の心情は本当は全くわからないのである。

◆主人公のアレックスは、東西ドイツの統合・自由化が、母親にショックをあたえると勝手に思いこみ、古い東欧の世界を母の周りだけに維持しようとする姿がこっけいである。周りもそれに加担して、母親本人の思いとは別に、右往左往するおもしろさを描いている。

◆印象的な場面は,アレックスが寝ている間に,母親が外へ出て行き,周りの変化に何かを感じながら,決定打として,撤廃されるレーニン像(へりで空輸されている)が最後の救いを求めるように,あるいは別れを告げるように,手をさしのべ,そして去っていくところである。ララから真実を告げられる以前に,このとき母はすべてを悟ったのかもしれない。

◆共産主義国の人々の素朴で誇り高いすばらしさ,そして何より息子の尽きせぬ母への愛をコミカルに描いたほほえましい作品であり,さわやかさと発見のある映画である。

◆評価☆☆☆☆


24セカンドシーズン1:00

◆ジャックの奔走,大統領の苦悩,CTUでのミシェルとトニーらの疑心暗鬼それらを背景に,今回のエピソードでの印象的なことは,キムに関わる2人の気の毒な男たちの話だ。

◆その1人は,ガルシア。核爆発を知って,妊娠中の妻を守るために,酒屋に買い物にきたが,閉店で断られ,あれよあれよと人生のどん底へ滑り落ちてしまう。警察に包囲され,パニックになったガルシアはキムに言う。「全部おまえのせいだ」一理ある。キムの持っていた銃が,ガルシアをどん底へ引きずり込むトリガーとなってしまった事実がある。

◆特典映像に削除シーンがあった。ガルシアは八方ふさがりで,ついに銃をのど元に当て,自殺を図る。しかし,弾は撃ち尽くしており,自殺することすらできない。脚本家は言う。「とことん負け犬だ。気の毒な男だ」

◆ジャックに目を向けてみれば,音声情報の証拠を握る男と取引をしている。男がジャックに言う。「根っからの人殺しだってな」ジャックに関わった多くの人が死んだ。事実である。娘キンバリーにもこの魔のDNAが継承されているのだろうか。

◆もう1人の気の毒な男は,虐待されていた少女を救うのを手助けした,キムの恋人である。キムが無実であることが証明され,やっと病院の恋人に電話をする。が,恋人はそっけない。そして「もう会いたくない。別れよう」と言い出す。「君に関わったためにこうなった」恋人はそれ以上は言わない。どうなったのか。その結末は,リフトアップするカメラの映像で表現される。見るものは衝撃を受け,すべてが納得できる。

◆キムに関わり,ジャックに関わるものの多くが不幸になっていく。その運命の悲しさを実感できるエピソードである。

チャングムの誓い放送前のイ・ヨンエ様

◆木曜10:00,BS2の「宮廷女官チャングムの誓い」,毎週楽しみに見ている。なってったって,イ・ヨンエ様の大ファンである。ドラマ本編の方は,まだチャングムの子供時代で,イ・ヨンエ様は出てこない。

◆それが,ドラマの始まる前の数分間の時間に,ヨンエ様のインタビューが放送された。やはり,美しい。さらに,話の内容に知性があふれ,そして何より,その声に惹かれてしまう。

◆もう,三十路ではあるが,さすがに「酸素のような女」と呼ばれたくらい,その肌は美しい。以前読んだ,彼女の著作では,「1日に水を2リットル飲む」という美容健康法を書いていた。一度2リットル飲み挑戦したが,かなり大変なことである。全然,続かなかった。ヨンエ様はきっと,毎日飲んでいるのだろうなあ。

◆今日のインタビュー本当にすばらしかった。NHKさんありがとう。ドラマの方も,はやく登場してほしい。

東京クワルテットのCD

◆東京クワルテット初期メンバーによる、モーツアルト「不協和音」、シューマン、ハイドン、ヤナーチェク、ベートーヴェンを聴いた。

◆「不協和音」とシューマンの3番は73年のライヴ録音。ハイドン「太陽四重奏第2番」とヤナーチェク「クロイツェル・ソナタ」、ベートーヴェン「ラズモフスキー第2番」は79年のライヴ録音である。

◆その緊張感に満ちあふれ、完成度の高いアンサンブルに感動した。録音も優れており、TDKライブコンサートという過去のFM番組に感謝したい。

◆中でも、ハイドンのリズムと微妙にずれたようなメロディには驚いた。やはり、ハイドンはおもしろい。さまざまな工夫を凝らした曲を山ほど残してくれた。ありがとうパパハイドン。

◆「クロイツェル・ソナタ」の緊張感はすごい。4つの楽器の音は逆巻く波のごとく、私の心をわしづかみにした。

◆ベートヴェンの終楽章は、よどみなくむしろ加速気味の第1ヴァイオリンに唖然とする。すごいです。原田幸一郎先生!

◆先生と呼ぶのは、以前茨城の「ひたちの春」音楽祭で、我らがカルテットが公開レッスンを受け、そのときの先生が原田幸一郎先生だったのだ。だから、我らがカルテットは、原田幸一郎氏に師事したと、みんなには自慢している(笑)。